小墾田猪手 (OHARITA no Ite)

小墾田猪手（おはりたのいて、生没年不明）は、日本の飛鳥時代の人物である。
旧仮名遣いでの読みは「をはりたのゐて」。
姓はなし。
672年の壬申の乱で、都を脱出した大津皇子に同行した。

小墾田氏については不明。
壬申の乱の勃発時、猪手は近江宮がある大津市にいたらしい。
天武天皇が挙兵を決めたとき、その子高市皇子と大津皇子は敵の本拠である大津を脱し、二手に分かれて父のあとを追った。
このうち大津皇子の一行は25日深夜に伊勢国の鈴鹿関に到達し、翌朝朝明郡の迹太川の辺で合流を果たした。
小墾田猪手はこの一行の中にいた。
ともに朝明郡にたどりついたのは、大分恵尺、難波三綱、駒田忍人、山辺安摩呂、埿部視枳、大分稚臣、根金身、漆部友背であった。
この後の内戦で小墾田猪手が果たした活動については記録がない。