国約憲法 (Kokuyaku Kenpo)

国約憲法(こくやくけんぽう)とは、国民代表の会議によって憲法を作成して君主(日本の場合は天皇)に承認させる手続を経る事で国民と君主間の約束事として位置づけられた憲法のこと。

自由民権運動最中の1880年頃より、東京日日新聞や朝野新聞などで人権の擁護と天皇制の維持の両立のために、制憲のための会議を招集して憲法草案を作成し、天皇の合意を得られた国約憲法をもって憲法とすべしとの論調が張られ、民権家達にも影響を与えた。
同年の国会期成同盟でも国会開設を前提とした制憲議会確立を求める決議が出され、その準備のために各地で私擬憲法が作成される事になった。

だが、翌年の国会開設の詔書によって憲法は欽定憲法による方針が打ち出されたことによって、国約憲法論は事実上挫折した。

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