反 (Tan (a unit of area in old Japanese system of weights and measures))

反(たん、段とも書く)は、尺貫法の面積の単位である。
土地の面積に使われる反と、布の大きさを表す反とがある。
これとは別に6間の長さを表す反もある。

土地の面積の単位

土地の面積の単位の反、段は、面積の基本単位である坪(坪)の倍量単位であり、現在は10畝(300歩)と定義されている。
10反が1町 (単位)となる。

明治時代に1尺=(10/33)メートルと定められたので、そこから1反=約991.74平方メートル=約9.9174アールとなる。
この値は10アールに非常に近いので、面積についてはメートル法への移行はスムーズに行われた。

古代には米1石 (単位)の収穫が上げられる田の面積を1反としていた。
よって、土地の条件によって1反の面積は異なることになるが、同じ反数であれば同じくらいの収穫があることになる。
米1石は大人1人の1年間の消費量に相当することから、米1石が穫れる面積を単位とするのは自然なことであった。
その面積がおおむね360歩であったことから、1反は360歩に固定されるようになった。
太閤検地によって1反は300歩に改められ、今日に至る。
1反を300歩にしたのは、年貢の増収のためという説もあるが、米の生産効率が上がって300歩程度で1石の収穫が上げられるようになったためとする説もある。

田1反あたりの米の収穫量を反収(たんしゅう)という。
メートル法の今日でも、10アールあたりの米の収穫量のことを反収と呼んでいる。

布の大きさの単位

布の大きさの単位の反は、(この場合は「端」とも書く)は、おおむね一着分の幅・丈の大きさである。
「反物(たんもの)」という呼び方はここから来ている。

この反は、古代中国の長さの単位である端に由来するものである。
端は2丈、すなわち20尺のこととされるが、周代以降は見られない。
主に布帛の計量に用いられ、日本に入って「反」とも書かれるようになった。

その大きさは時代や布の材質により異なる。
古代には、絹布では幅9寸5分~1尺、長さ2丈8尺~3丈を1反とし、綿布では幅9寸5分、長さ2丈8尺を1反とした(いずれも鯨尺による)。
後に、単に一着分の幅・丈として、着物用は幅9寸5分、長さ3丈以上、羽織用の綿布は幅9寸5分、長さ2丈4尺以上、その他は幅9寸5分、長さ2丈以上を標準とした。

[English Translation]