妙法 (Myoho (the Supreme Dharma))

妙法(みょうほう、サンスクリット語:Saddharma)とは、仏教において第一の最勝で不可思議なる法をいう。

概要

原語はサンスクリットで「法(dharma)」に「正しい・真の・善(sat)」を被せたもの。
用語としては原始経典の『法句経』などでもすでに見られる。
多くの場合はこれを「正法」と訳した。
竺法護も『法華経』の原題を『正法華経』と名づけた。
しかし鳩摩羅什はこれを『妙法蓮華経』と訳し直した。
したがって『法華経』の正式名称は『妙法蓮華経』である。
このことから、一般的に『法華経』を指して「妙法」という。

吉蔵は『法華玄論』2で「什公、正を改めて妙となすは、必ずまさに深く致すところあるべし」と述べた。
それを証左するように羅什三蔵門下の道生以降、法雲や智顗は『法華経』の注釈書において「妙法」を絶対の真理と定めている。

妙法の「妙」とは微妙(読み:みみょう)の略で、各宗派で唱える開経偈(かいきょうげ)には、
「無上深甚微妙法 百千万劫難遭遇」(無上の深甚微妙の法は、百千万劫にも遭遇し難い)とある。
その通りで、微妙とは味わいや美しさがなんとも表現できず勝れていること、という本来の意味がある。
また、細やかな所に複雑な意味あいや味わいが含まれていて、言い表し様がないことという本来の意味もある。

また「妙」の一字でも、次のような意味がある。
不思議なまでに勝れている様子
上手、巧みである(巧妙)など
細かいこと、小柄であること、微妙であること

『法華玄義』序には「妙者褒美不可思議之法也」、『維摩経』仏国品では「以斯妙法済群生」、また『法華経』方便品に「我法妙難思」、『涅槃経』名字功徳品「所説の種々の妙法、秘密深奥蔵門、悉くみなこの大般涅槃に入る」などとある。

[English Translation]