変成男子 (Henjo Nanshi)

変成男子(へんじょうなんし)とは、古来、女子(女性)は成仏することか非常に難しいとされ、いったん男子(男性)に成ることで、成仏することができるようになるとした思想。
法華経提婆達多品で、8歳の竜女が成仏する場面を由来とする。

初期の経典にはこのような男尊女卑(とも受け取られかねない思想)は見られない。
しかし釈尊滅後、女性は成仏するのが難しいという思想が広まり、大乗仏教では、そういう女性蔑視の思想を否定しようとして変成男子の思想を示したとも考えられる。

しかし明治維新後儒教的な家父長制が旧武士階層のみならず一般の農商家にも拡大されると文字通り「女人は成仏できない」という儒教的家父長制による女性蔑視の正当性を証明する根拠として法華系諸宗派を初めとする日本仏教全体で扱われるようになった。
日蓮正宗のようにこれ以降国粋主義の高まりも加わって尼僧を廃止した例もある。

一説には女性が髪をおろし出家の姿をすることといわれる。
また、特に昭和20年の太平洋戦争敗戦後男女平等を謳う日本国憲法が発布され進駐軍の意向で儒教的な男尊女卑の考えが否定されると男子に成ることで成仏できるのではなく、成仏したことを男子の姿で表したといったように解釈が変更された。

なお、この記述が変成男子で成仏したか、女人身そのままの成仏か、あるいは竜を六道や十界の観点から天部に位置する竜神と見るか、それとも人間より劣る畜生と見るかなどの議論がある。

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